滋賀県草津市立志津南小学校4年生の3クラス100名を超える子どもたちに、身近で豊かな里山の自然を全身で感じ取り、親しんでほしいと願って、学校近くの自然観察道「りょうぶの道」で、16年前から観察会を実施しています。「りょうぶの道」とは、湖南丘陵を切り開いて造成された住宅地の草津市若草と大津市青山にまたがる牟礼山の稜線に沿った自然観察道です。
今年は、早くも全国的にインフルエンザが大流行し、4年生の1クラスが学級閉鎖になりました。そのため、予備日の11月27日に実施しました。
青空が広がる好天に恵まれ、子どもたちは元気いっぱい出発。学校から歩いて15分で「りょうぶの道」の入り口に着きました。坂道を少し上っていくと、カリンの木があります。今年は、今までになく多くの実がついています。カリンの実の輪切りを見せ、甘い香りをかぎ、カリンのど飴の写真を見せました。固い実がのど飴に使われていると知り、興味深く話を聞いています。
紫色のかわいい実がいっぱいついた木がありました。「滋賀県にも関係の深い平安時代に活躍した女性と同じ名前だよ」と言うと、すぐさま「ムラサキシキブ!」と大きな声で答えてくれた子どもがいました。赤い実から黒い種がのぞいているゴンズイ。魚の写真を見せながら「幹の模様が魚に似ているから、こんな名前がついたんだよと」教えると、不思議そうに木の幹を見つめていました。鋭いとげのサルトリイバラ。このとげのあるつるに絡まるとサルも動けなくなってしまうと言われていることや、ルリタテハの写真を見せ、幼虫が食草としていることを紹介しました。
江戸時代に牟礼山の山頂付近にたくさん植えられたので「りょうぶの道」という名前が付けられました。リョウブの木の前で、子どもたちに「救荒植物」として里山に植えられ、飢饉が続くと新芽を山菜として混ぜご飯にして食べたことを話しました。子どもたちは、すでに葉が落ち、樹皮が剥がれすべすべしている幹をなでながら熱心に聞いていました。
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道の側面が小さな崖になっていて、丸くていろいろな色の小石が土の間にはさまっているところがあります。山の上にこんな丸い小石があるのは、大昔、このあたりが川だったこと。そして、川底にあって角が取れて丸くなった小石が地殻変動で持ち上げられて、今は山の上にあることを説明しました。植物観察だけでなく地層の観察やドングリやきれいに色づいた落ち葉拾いを楽しみながら、ゆったりと自然観察を続けていきました。

