京阪東福寺駅前に会員44名と一般参加3名の計47名が10時に集合しました。駅改札口前は観光客で混雑していたので、萬寿寺の門前まで移動して、担当幹事の赤對さんのあいさつでスタートしました。案内役は松浦さんで、事前に説明資料をいただいています。天候は晴れ一時雨の予報でしたが、今は晴れています。タイトルにある「錦秋」は、木々が紅葉して、錦の織物のように美しい秋の意味です。「そうだ京都行こう」の紅葉情報では泉涌寺、東福寺は「見頃」とのこと。実際はどうでしようか。なお、「洛南」は京都市の南部をさす通称ですが今回はその一番北のエリアを巡ります。
① 萬寿寺 かつては、臨済宗京都五山(南禅寺を別格として、天龍寺 、相国寺 、建仁寺 、東福寺 、万寿寺 )のひとつに数えられた大きな寺でしたが、今は東福寺の塔頭となっている小規模な寺です。非公開なので次に向かいます。ここから先は人通りが少ない裏道を進みます。
② 即成院(そくじょういん)泉涌寺塔頭。まずは、入口の門の上に鳳凰像に注目します。鳳凰は藤原頼道が建立した平等院のものが有名ですが、頼道の三男の橘俊綱が即成院を建立した際に平等院に向き合うように鳳凰を置いたとのことです。境内には弓の名手であった那須の与一の墓があります。源平合戦の屋島の戦いで与一が活躍した話を聞きました。境内を通って次に向かいます。
③ 戒光寺 泉涌寺塔頭。拝観無料です。庭の紅葉が我々を迎えてくれました。ここは運慶・湛慶父子の合作である丈六の釈迦如来立像を本尊としています。後水尾天皇の身代わりになって傷を受けたという伝承があり「身代わり丈六さん」の名で信仰されています。丈六とは一丈六尺(約4.8m)の大きさの仏像のことです。如来の身長は一丈六尺あるとされたことから、仏像はこの大きさで造立することが一つの理想とされました。身代わりとなった首周りの傷跡や口元のひげのような文様は慈悲を説く口の動きを表すことなど仏像鑑賞のポイントの説明も受けてから拝観したのでよくわかりました。
④ 新善光寺 長野の善光寺信仰が全国各地に普及し、その結果、誕生した仏教寺院のひとつです。ここは鎌倉時代に後嵯峨天皇が長野まで行くのが遠いということで建立されたそうです。ここも紅葉が観れます。
⑤ 今熊野観音寺 境内無料です。深紅の紅葉に取り囲まれた朱塗りの鳥居橋が印象的です。隠れた紅葉の名所で写真撮影スポットがたくさんありました。本堂には空海作の十一面観音像があります。
⑦ 来迎院 赤穂浪士の大石内蔵助が建立した茶室があります。境内では紅葉が楽しめました。
⑧ 泉涌寺(せんにゅうじ)真言宗泉涌寺派の総本山。境内には入らず大門前でお寺の解説を聞きました。皇室の菩堤寺であり「御寺」として知られているとのこと。皇室は神道と深い関わりを持ってきたが、皇室自体は仏教に帰依しているとの説明を聞いて、神仏習合にも関係する深い話だと思いました。ここで12時となったので、昼食休憩をとって各自持参のお弁当を食べました。
⑨ 雲龍院 泉涌寺別院。拝観料400円を支払って入りました。入口でいただくリーフレットと『雲龍院の「へぇ~」のポイント』に沿って順路を回りました。各ポイントでも案内が工夫されていて、興味深く楽しむことができました。蓮華の間にある障子の四角いガラスから、椿、灯篭、楓、松の4枚の違った景色を眺める事ができるのが有名ですが、他にも見どころが多いお寺です。私の一番のお気に入りは、「走り大黒天」です。左足を一歩前にだしているのは福をすぐに運ぼうとする様子を表しているそうです。境内をゆっくり鑑賞したあと、門を出て裏道を下ります。
⑩ 勝林寺 東福寺塔頭。毘沙門天象を本尊とし、東福寺の鬼門を守っているとされます。東門の入場受付の手前から紅葉の写真をとって引き返しました。
東福寺への参道は大変な混雑が予想されるので、その手前でいったん解散となりましたが、ほぼ全員が引き続き参加したようです。ここからは、お寺に詳しい会員からの情報提供でお寺巡りを続けました。
⑪ 東福寺 臨済宗東福寺派の大本山。京都五山のひとつで紅葉の名所です。特に臥雲橋(がうんきょう)から通天橋に向かっての眺めは素晴らしいものでした。紅葉も見頃でした。このあと、本堂のあるエリアに入り三門を目当てに進みました。ここの三門は禅寺としては日本最古で最大です。さらに、東司(とうす、大規模な共同トイレ)の内部を覗き込みました。2年前にニュースになった乗用車で木の扉が破損した事故の修繕跡も確認しました。本堂の中の釈迦三尊像を拝み天井画を覗き見ていたところで通り雨に遭いました。本堂の大きな軒下で雨をやりすごし、光明院の門前まで移動して15時前に解散となりました。
松浦さんには、寺院の詳しい説明の他、紅葉の穴場的な鑑賞スポット、絶景写真の撮影ポイント、大勢でお弁当を食べられる場所など教えていただきました。ここでは著しきれませんでしたが、語源などのうんちくのお話、お勧めの食事処の紹介も挟んで、ユーモアのある話をたくさんしていただきました。何よりも、人通りの少ない安全な裏道を案内していただいて、団体がスムーズに移動できたことがよかったと思います。ありがとうございました。今回は団体行動なので混雑を避けて有料エリアはほとんど通り過ぎましたが、観光客が少ない新緑の頃にもう一度訪れたいと思いました。 (文/Y.K)

