晩秋のこの時期に、御室仁和寺界隈を訪れました。実は昨年計画しましたが雨で中止。今年も天候を気にしていましたが今日は晴れ、寒さもそれほどでもない活動日和となりました。本日の案内はご近所にお住まいで地理にも植物にも詳しい、高橋弥生さんにお願いいたしました。

 JR花園駅に10時に集合、31名の参加。スケジュールの説明を受け出発、仁和寺の南に位置する小丘陵は「雙ケ岡(ならびがおか)」として国の名勝に指定されている。今日は南から三ノ丘、二ノ丘、一ノ丘と散策していく。丘上には古墳群があったらしい。道々で樹木の説明を受ける。シロバイ、ソヨゴ、リョウブなど。リョウブ(令法)は飢饉のおり新芽、新葉を食するよう法令で定めたことから命名されたとのこと。そしてカナメモチ、ヒサカキ、カクレミノ。カクレミノはご存知グー、チョキ、パーの木。アオモジの樹皮は緑で葉からはレモンの匂いがする。
 二ノ丘は2018年台風による倒木を集積したモニュメントがあり印象に残る。コシダウラジロも道端に。ウラジロはお正月の縁起物で代々(7年~10年)にわたり伸び続けるから縁起がいいそうだ。アカマツ、コナラ、ネジキなどを見ながら一ノ丘(116m)に着く。仁和寺二王門五重塔が確認できた。ここからは急な下り道、嵐電の電車の音も聞こえてくる。ソヨゴとリョウブが道々にそしてヒヨドリの鳴き声か?小丘陵を降りて双ヶ丘制覇し仁和寺に向かう。

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 御室仁和寺駅を渡ればすぐに仁和寺の二王門。境内に入ると目の前に広がるモミジの紅葉、何と綺麗なことか感激,感嘆する!!仁和寺の説明を受ける。ここの「御室桜」は京都で一番遅咲きの桜として親しまれている。樹高は低く2mから3mほどで「わたしゃお多福、御室の桜,鼻が低ても、人が好く」と詠われた。そして堂塔伽藍は応仁の乱(1467~1477)で焼失したがその後再興、金堂(国宝)は御所の紫宸殿を移築。1994年に世界文化遺産に登録された。金堂前のモミジの紅葉は特に素晴らしいの一言。

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 八十八か所巡りゴール地点の広場で昼食をとり3km、約2時間のコ-スに出発する。「御室仁和寺八十八か所」は1827年に当時、四国八十八か所への巡拝が困難であったため、その地の砂を持ち帰り仁和寺の裏山である成就山山道に埋め、その上に諸堂を建て霊場を整備したのが始まり。8番からスタ-ト、阿波の国の熊谷寺で千手観音が祀られている。少しきつい上り23番で休憩。ここからは先ほど歩いた双ヶ岡が一望できる。続いて28番はこのコ-ス最高のビュ-スポットで比叡山、京都タワ-が眼下に
 31番は土佐の国の竹林寺、数年前に寄進により再建された、その寄進額は何と1000万円である。37番には花天井絵41番は伊予の国の龍光寺で六角堂である。48番が成就山山頂(236m)ここからの眺望もよい。50番をすぎたところがまたまたビュ-スポットで仁和寺、妙心寺、双ヶ岡、京都タワ-を望む。66番からは讃岐の国で雲辺寺。80番には亀石があり、がん封じとのことで石をなでる。最後は88番大窪寺で御室八十八か所を結願。これで煩悩が消え、願いがかなうかは今後の行い次第か。

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 今日は高橋さんの丁寧な案内で大変良い活動となりました、紅葉も楽しめました有難うございました。   (文/澤田章夫)