京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。 旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

2025年07月

例会 7月9日(水)「びわこ文化公園でのキノコ観察会」の報告

 雲が多く日は陰っていましたが蒸し暑い中、びわこ文化公園で行われたキノコ観察会には会員12名、一般2名が参加されました。講師として、会員の土佐さん、菌類研究会の木村さん、そして会員の海老原さんと岡本さんにキノコを採取していただきました。

 梅雨が明けてから雨がほとんど降っていないし、気温も35℃前後の高い日が続いていたのでキノコは少ないのではと不安を覚えていたが、土佐さんからも「梅雨明けの下見の時はたくさん出ていたが、一昨日に来たときはあまり見つけられずいつも1時間30分かかったのが30分ぐらい早かったとの話があり、ちょっと心配になった。14組の目で探せばそれなりに見つけられるのではと思いながら出発した。
 探しては説明を聞きながら約1.6kmを2時間30分ぐらいかかるなど思ったよりキノコを見つけることができた。わからないものも含めて後で同定するためにキノコを採取していった。特に、クモタケが1株見つかり、その周辺を探すとあちらこちらに見つかり皆さん喜んでおられました。
 皆さんが熱心に探したこともあって予定より1時間近く遅くの食事となった。途中、土佐さんからは、「キノコは森と生きている」ことを実感してもらえれば名前は覚えなくてもという話や木村さんからは「キノコの同定は難しく、見た目では何々属の仲間ぐらいしかわからない場合が多い」との話もあった。
 食事後、東屋で採取してきたキノコの同定を行ってもらう間に、土佐さんからキノコについての説明を受け、そのあと木村さんや岡本さんからも採取したキノコの説明を受けて終了した。
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カワリハツをシラカシの木近くで見つけた。カワリハツやイグチなどは共生菌(菌根菌)でシイノキなどを共生しており、栄養をもらう代わりに窒素やリンを与えて木が大きくなるのを助けている。一方で、ヒイロタケアシグロタケニワタケのような腐生菌もあってこれは落ち葉や枯れた木を分解して綺麗にしているとの説明があった。 他には、今回たくさん見つかったトタテグモに生えるクモタケのように昆虫に生える寄生菌もある。
・カワリハツは結構取られずに残っているがこれは美味しくないからとのこと。
・イグチなどのイグチ科のキノコは球形細胞を多く含んでいるので発砲スチロールのようにボロボロ取れてしまうが、カワリハツやシロハツモドキなどイグチ科以外のキノコはヒダがあり子実体全体が繊維状の菌糸で構成されているのでもろくない。
ホウロクタケクジラタケは似ているが、ホウロクタケは割っても茶色だがクジラタケは白い。
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(写真はクリックで大きく表示されます)
 採取して同定できたキノコは30種類。昨年よりは種類は少なかったがクモタケが見つけられたこともあって楽しい観察会でした。   (文/三輪)

研修会 7月8日(火)「季節の植物観察/夏を乗り切る植物たち」の報告

 「今日も暑い。」という言葉しか出てこない今日この頃だ。京都は特に暑い。植物園も人影が疎らで、貸し切り状態であった。会員23名、実習生1名の合計24名の参加であった。暑さのせいか、いつもより少ないようだ。案内は、大川内さん、高橋さんで2班に分かれて研修した。今回は、大川内さんの班に同行させてもらった。
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ワイルドガーデン及びその周辺
キキョウ
 暑さの中、紫色で星型の涼しげなキキョウの花が咲いている。秋の七草のひとつであるが、6月から咲き始める。自家受粉を避けるため、雄しべが先に熟し、そのあとで雌しべが熟す雄性先熟である。開いたばかりの花は、どちらも熟していないが、その後雄しべが熟し、花粉を出し終わると、花の中心で雌しべが熟し白い小さな花が咲いたように見える。
アラゲハンゴンソウ(ルドベキア・ヒルタ)粗毛反魂草〉
 キク科、名前の通り、茎や葉など全体に粗い毛が生えているのが特徴。特定外来植物には指定されていませんが、同じキク科でよく似たオオハンゴンソウ、オオキンケイギクは、特定外来生物に指定されているので気を付けてほしい。夏の黄色い花は、似ているのが多くややこしい、よく目立つが外来種が多いので注意が必要だ。
ユリ
 多くのユリの花が咲いている。すごく華やかでいい香りを放っている。オリエンタル・ハイブリット系は、ヤマユリ、カノコユリ、サクユリ等の日本原産の幾つかの種が交配されて作出されたものである。もともと日本はユリの国で、シーボルトが持ち帰って有名になった。オニユリが咲いていた。多くのむかごを付けていた。ユリの仲間でむかごを作るのはオニユリだけである。
マンリョウ
 冬に赤い美をつけて、お正月の縁起物として親しまれているマンリョウが小さな白い花を咲かせていた。いつも実ばかり見ていて、花は初めて見た。
オオアブラギリ
 まだ青いが大きな実を付けていた。この実は、工業用の油として利用されていた。実を割って、触ってみると、あまり脂っぽくなく、すぐにサラッとして乾いた。
 葉の葉柄の上部には、柄のない蜜腺一対あり、アリがやってくるが、蜜は少ない。たくさんの蜜を作るのは得策ではない。アリが蜜だけで満足せず他の害虫食べてくれればいいのである。
ベゴニア
 一株に雄花と雌花がある雌雄異花同株である。雄花雌花がよく似ている。蜜はなく、花粉のみである。雄花には花粉があり、虫を呼ぶことができるが、雌花には花粉がないので、雌しべを雄しべに似せて虫を騙して呼びよせる。「花は虫を騙す。」というベゴニアの素晴らしい作戦である。しかし、横から花を観ると花の下に子房があるので、違いはよくわかる。
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針葉樹林
モミ
 クリスマスツリーのイメージがあり、外国の樹木と思っていたが、実はマツ科で日本在来種である。葉先がM字に2裂し鋭く尖り、触ると痛く、吸盤のように枝につく。
ツガ
 マツ科でモミとよく似ている。枝が茶色く、葉の長さが揃っていない。葉柄がある。松ぼっくりのような実をつける。
レバノンスギ
 スギという名であるがマツ科である。利用価値が高いため伐採され、現在では希少な樹木である。レバノンの国の象徴として国旗に描かれている。
カヤ
 イチイ科。枝や葉をちぎるとグレープフルーツのような香りがする。葉は硬く先端は針状に鋭く尖り触ると痛い。
チョウセンマキ
 同じ木から形の違う2種類の葉が出ている。イヌガヤを台木として栽培された園芸品種なので、先祖返りしたそうだ。カイヅカイブキでもよく見られる現象らしい。

 醒井に行かなくても植物園でも見られるバイカモを見て、四季彩の丘の方面へ行く途中、ピンクのタキユリがきれいに咲いていた。

四季彩の丘
 日陰になって涼しい風が通り抜けるヒョウタン棚のところで、ハスの説明を受ける。ヘビウリの涼しげな花が咲いていた。
ハス
 今日一番の見どころの花、「蜂巣(はちす)」。花の開閉を3~4日繰り返したあと、花びらが散る。
  (1日目)早朝ツボミから開花
  (2日目)早朝開花、一番きれいな時、花托は黄色
  (3日目)早朝開花。
  (4日目)花弁がバラバラと散る。花托は緑色になる。
 何日目の花かを観察する。葉は水をはじく効果があり、これをロータス効果という。この効果を利用したのがヨーグルトのふた等である。ハスの茎の繊維から糸が作られる(蓮糸)、この糸で中将姫が織り上げたのが當麻寺の當麻曼荼羅であるらしい。
双頭蓮
 通常、ハスの花は1本の茎に1つの花を咲かせますが、10,000本に1本の確率で、1本の茎に2つの花を咲かせることがあります。大変珍しいことから古より吉祥または凶変の兆しとされるらしい。吉祥であることを願いたい。
キョウチクトウ
 落ちていた花で雄しべ雌しべを観察した。雌しべの柱頭が雄しべの内側に合着してしまっている。このような構造のためにめったに受粉ができない。 
 全草有毒で、枝を箸や焼き鳥の串に使って死亡した例もあるので注意が必要だ。葉の裏側の気孔は毛で覆われたくぼみの中に隠れているので、乾燥や排ガスから守られるので、街路樹等によく植栽されている。
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(写真はクリックで大きく表示されます) 
生態園
ツユクサ
 1日花であり6本の雄しべがあるが、3種類ある。花弁に近いところに蝶のような形の雄しべが3本(X字形)、中ほどにYを逆さまにしたような雄しべが1本(Y字形)、その下に前に突き出した雄しべが2本(O字形)ある。

 集合時間が迫ってきており、他にハンゲショウオウゴンユリハグロソウヤマユリサクユリ等を大急ぎで観察して回った。

 暑い中、参加された皆様お疲れさまでした。そして汗をかきながら、案内していただいた大川内さん、高橋さん、ありがとうございました。まだまだ暑い日が続きますが、皆様、お体ご自愛下さい。(文/A.N.)

7月~10月の行事予定

2506末
予定表はクリックで大きく表示されます

雨天決行等の特記のない屋外行事は、前日21時前の
   NHK天気予報や、前日17時の気象庁ホームページ
   の天気予報で、行事
実施地域の午前中(気象庁ホーム
   ページは6~12時)の降水確率が
60%以上の場合、
   中止です。なお、
気象庁ホームページは当日の5時に
   更新されますが、その結果にかかわらず、前日17時
   の予報に従います。



8月6日(水)公開講座のご案内 (追記:一般募集有)

8月公開講座改定版