京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

2022年06月

研修会 6月21日(火)「季節の植物観察」の報告

 近畿は先週から梅雨入りとなり当日の雨を心配していましたが、やっぱり雨でした。しかし、皆さんこの雨を覚悟の上で参加してくださいました。参加者は23名(会員21名、一般参加者は岡山から2名)でした。6月のリーダーは、大川内さん、澤田章夫さんで、2チームに分かれてスタートしました。以下、澤田さんチームの報告です。

 まずは北山門のワイルドガーデンからスタート。トケイソウの大きな花に引き寄せられました。花弁が10枚のように見えるのですが、実は萼片と花弁が5枚ずつです。雌しべの柱頭が3つに分かれ、それが時計の針のように、副花冠が文字盤のように見えるので『時計草』と言います。雄しべは5本あり、開花時は葯が上を向いていますが、一定の時間が経つと下を向きます。また、何かが触れるとクルリと下を向きます。面白いですね。雄しべも雌しべも大きくてわかりやすく、特徴的な花です。皆さん熱心に観察されていました。

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大河内さんチーム       澤田さんチーム
 続いては、竹林へ。お目当ては、この梅雨の時期限定のキノコの女王です。ありました!!キヌガサダケです。白いレースのスカートを履いた姿は美しく、それが何本も顔を出していました。倒れているものがあり、触ってみるとコバエ?が沢山群がっていました。独特の臭い匂いに引き寄せられて来るらしいのです。その虫たちに胞子を運んでもらう戦略です。折れてしまったキヌガサダケの中は空洞でした。そして、このキノコは中国の料理に使われるとか。スープの具材になるそうです。雨の日だからこそ、このキヌガサダケを見るのを楽しみに来たという方がおられました。
 竹林の一角でカラスビシャクの説明がありました。サトイモ科の植物で、乾燥させた根茎は「半夏ハンゲ」の名前で、生薬として重宝されています。七十二候の「半夏生」は正しくはカラスビジャクのことを指すそうです。生薬として重宝されるため、昔は農家の人の小遣い稼ぎになり、思わぬへそくりになったことから「ヘソクリ」という名称もあるらしいのです。葉は3枚の小葉があり、花茎は、葉の高さより上にでるのが特徴です。似た仲間に、オオハンゲがありますが、こちらは葉が大きく、3枚の小葉の基部がつながっています。また花(仏炎苞)は、葉と同じ高さか、葉の中に隠れています。オオハンゲは生態園の中にあり、後程確認しました。似たような植物で間違いやすいのですが、二つを比較する事でよく理解出来ました。
 生態園の東入口に、ナツツバキとヒメシャラの木が2本並んで植えられています。2本の幹の違いを観察しました。ナツツバキは、樹皮が所々はがれています。ヒメシャラは赤褐色の樹皮です。ナツツバキは、ちょうど満開で、白い清楚な花を愛でることができました。生態園のこの時期の花は、ササユリ、オカトラノオ、ハンゲショウ、などが咲いていました。果実はホソバイヌビワや、珍しいヤナギイチゴの実が、枝にびっしりとついていました。イヌビワとイヌビワコバチの共生関係の話に興味を持って聞いておられる人がありました。詳しくは、多田多恵子著「したたかな植物たち」春夏編に載っているそうです。
 幸い前半は小雨でしたが、徐々に雨も本降りになってきました。あいにくの雨の観察会でしたが、アジサイやバイカアマチャ、ハスの花が雨に映えていました。12時半に解散となりました。尚一般参加参加された岡山からのお二人は熱心に観察、質問され楽しい時間を過ごされたようです。

 午後からは、希望者と4人で半木神社と四季彩の丘を回り、1時間程度の観察をし終わりました。雨の青もみじの道も風情があって良かったです。リーダーの大川内さん、澤田章夫さん、そして雨の中参加してくださった皆様お疲れ様でした。 (文/やよい)

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環境保全活動 6月13日「鵜殿ヨシ原でのナガエツルノゲイトウの駆除」の報告

 シニア自然大学校の卒業生なら、ヨシ刈り実習などでご存じの、淀川鵜殿のヨシ原に「地球上最悪の侵略的植物」と言われる、特定外来生物のナガエツルノゲイトウが繁殖し現在も駆除が続いています。京都・大阪府境にあたる鵜殿エリアでは、2020年1月20日以来、クラブの有志によるボランティア活動で駆除を続けてきました。
 3年目の6月13日、急な再発芽を確認し、近隣の高槻市在住会員に緊急の呼び掛けを行い、当日集まった4名が駆除に当たり、計23kgのナガエツルノゲイトウの根を掘り上げ駆除を行いました。この3年間の総駆除量は615.23kgに達し、国交省淀川河川事務所、高槻市東部土地改良区が、収集、焼却処分に当たって頂きました。
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 いっぽう、同じ、鵜殿ヨシ原では雅楽協議会が主宰する、篳篥用のヨシの再生活動の「つる草抜き」にも、4月10日以来、会員の家族も含めた総勢28名の「京とおうみ」チームが参加しました。 (文・事務局KS)

例会 6月7日(火)「西山古道を歩く」の報告

 コロナ禍のため、3回目のリベンジの「西山古道を歩く」が、やっと実現できた。前日は雨天で、当日の天気が心配されたが、途中小雨が降ったものの爽やかな天候であった。
 各自でバスに乗り、善峯寺で降車、会員28名の参加。バス乗車中、山際で野生の鹿が出迎えてくれた。今日の案内は、澤田(勉)さん、大川内さんのお二人。善峯寺バス停から、西山古道へ、さあ出発
 人がひとり通るのがやっとの細い登坂、歩きながら、上を見上げると、新緑がきれい。木陰は涼しく、気持ちが良い。テイカカズラの花が落ちていて情緒を誘う。しばらく歩くと展望所に到着。善峯寺の「遊龍の松」が遠くに眺められる。山々の緑が美しく、少し汗をかいたので、風が涼しく気持ちよかった。また、コースに戻り、ひたすら歩く。だんだん、口数が少なくなってきた。40分ほど歩き京青の森で休憩、冷たいお茶を飲み、やっと一息。ここには、クリンソウの群生があったが、残念ながら、花は終わっていた。

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西山古道を歩く
 再び出発、途中、マムシグサ、ツルアリドオシ、タツナミソウ、ネジキなどの花が咲いており、花に詳しい方に説明していただいた(山道を登りながら、花を観察するのも楽しいですね)。次は、展望台を目指し、登る、登る、やっと展望台に到着。
 長岡京市内が眼下に広がり、思わず、「気持ちいい~。」と声が出てしまう。小雨が少し降ってきたが、上から見渡すと、木々の緑がきれいだった。楊谷寺まで、あとひと頑張り。今度は、ほとんどが下り坂。ここでは滑ってこけないように気を付けて歩く。そろそろお腹も空いてきた。ようやく13時前に楊谷寺に到着。「あ~、しんどかった。」境内の休憩所で昼食を取り、各自お寺の境内を拝観した。
 楊谷寺は、善峯寺、光明寺に並ぶ西山三山のひとつ、古くから湧き出る「独鈷水(おこうずい)」は、眼病平癒のご利益がある。毎月17日は、ご本尊の十一面千手千眼観音菩薩がご開帳され、多くの人で賑わうらしいが、残念ながら、開帳日でなかったので、拝むことができなかった。また、このお寺は、アジサイの名所でもあり、6月はアジサイウィークで、本堂から、建物内に奥之院まで続く回廊から、アジサイを楽しむことができる。早速、回廊を巡ったが、残念ながらあまり咲いていなかった。満開は、少し先のようだ。しかし、奥之院から、寺宝庫へ下る参道では、きれいに咲いているアジサイもあった。江戸時代、シーボルトが紹介したシチダンカもきれいに咲いていた。この参道を下る途中、空を見上げるとハートができていた(写真参照)。ここ楊谷寺の境内には、インスタ映えする花手水が数か所あり、SNS等を通じ有名で、かわいい花手水が楽しめた。筆者は、アジサイの押し花御朱印もしっかりといただいた。

楊谷寺
楊谷寺

 楊谷寺を堪能し、再び集合。案内の澤田さんから、帰りは、長岡天神まで、西山古道を再び歩くか、タクシーに乗るかどちらかであるとの説明があった。全員、西山古道で帰るとの結果になった(誰もタクシーに乗ると言われなかったので、筆者は、しぶしぶ皆さんについていくこととした)。
 再び、西山古道へ、長岡天神駅に向けて出発。山を下りるので、当然下り坂、細い道を一列になって下っていく。急な坂道、道でないような道、倒木の下をくぐったり、上を跨いだり、滑らないように木にしがみつき、用心しながら下る。いくら用心しても滑ってしまう人、続出。筆者も例外には漏れず、滑って、手やズボンがドロドロになった。「やっぱりタクシーにしておけばよかった。」と後悔。もう戻れない。ひたすらみんなのあとをついていくしかない。途中、いい感じの丸太橋がいくつかあったが、この丸太、大丈夫?と思う橋もあった。十人橋、立石橋を通過し、やっと、西代理山公園に到着。お茶を飲み、ホッとする。

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難所を歩く
 あとは、バスか徒歩で長岡天神駅まで行って解散予定。意外とバスがすぐに来たので、筆者含む16名がバスに乗り(もう歩けません)、長岡天神駅付近で解散、あとの健脚12名の方は、徒歩で長岡天満宮まで行き見学して解散されたらしい(素晴らしいというしかない)。家にたどり着いたら、万歩計が2万歩を超えていた。少し過酷で、スリリングな西山古道だったが、久しぶりによく歩き、けが人等も出なくてよかった。皆様、お疲れさまでした。案内の澤田さん、大川内さん、ありがとうございました。(筆者は、後日、体のあちこちが痛かった。(笑)) (文/A.N.)

研修会 5月31日(火)「季節の植物観察」の報告

 朝の小雨が止んだ後に天気は次第に回復し、絶好の観察会日和となった。参加者は39名(うち3名は一般参加)の大人数。リーダーは高橋、海老原、中林の3氏で、3チームに分かれてスタート。筆者は髙橋さんチームに加わりました。

研修会風景
研修会風景 
 まずゴウダソウ、次にギョリュウバイの説明。ギョリュウバイはニュージーランド特産のマヌカハニーの蜜源。シナノキは花がヘラ状の苞に付いているのが特徴で、ボダイジュとヘラノキはその兄弟。ヘラノキの葉は左右非対称性が強く、ボダイジュは葉裏に毛があるのが特徴。丸まっている葉はアリの放牧場と呼ばれ、アリはアブラムシから甘い汁をもらう代わりに天敵からアブラムシを守る共生関係を作っているとのこと。
 生態園に入り、ミツマタのまだ緑色の卵形の実が身を寄せ合うように付いているのが可愛い。ジャケツイバラはツル性のマメ科のパイオニア植物。鋭いトゲで何物をも寄せ付けない逞しさを感じた。スイカズラには芳香を発する白い花と黄色い花が同居するが、黄色い花は受粉が終わったことを知らせるサイン。花の色の違いで虫を誘う工夫は面白い。コアジサイは装飾花がなく、香りで虫を呼ぶ。三角形の鋸歯を持つ葉が特徴的。ヤブムラサキの葉はムラサキシキブと異なり、星状毛が多くてビロードのような感触であった。 また外観が似ているホオノキとトチノキの葉の違いの説明があった。
 オオバウマノスズクサでは、雌性期の花に虫が入ると毛が邪魔をして脱出できない。しかし2日目に雄性期に変ると毛がなくなって脱出できるようになる。その際花粉が付くというユニークな仕組み。有毒植物だが、これを食草とするジャコウアゲハの卵と幼虫を発見できたのは幸運であった。
 バラ園では平和の願いを込めて「ピース」と名付けられたバラの説明があった。そのあと昨秋に公開された展望テラスに上がる。比叡山を借景にしたバラ園の眺望が素晴らしかった。

展望テラスより2
展望テラスより
 会館前のカルミア(アメリカシャクナゲ)の株には花がぎっしり。虫に花粉を付けるためのオシベの挙動が面白い。タイサンボクでは芳香を発する白い大きな花が見事であった。

 植物の受粉のための工夫や虫を誘う仕組みの違いなど、多くのことに感心させられた研修会でした。案内していただいた3人のリーダーの方々にお礼申し上げます。 (文/讃良)

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「6月7日例会(西山古道)」実施に関して 緊急!連絡

 緊急連絡!「6月7日例会(西山古道を歩く)」の実施内容について

 明日(6/7)実施予定の例会について、本日(6/6)の雨により足元不安定な場合、下記の通り予定を変更するケースが御座います(尚、当初予定通り実行するケースも御座いますので、トレッキングシューズ着用及び手袋のご準備お願い致します)。

 足元不安と判断した場合、善峯寺の見学に変更し西山古道は歩きません。

 朝の善峯寺行バス各自乗車に変更はありません。
 約2時間の善峯寺アジサイ等見学後12:24のバスにて東向日町に戻ります。
 昼食は、善峯寺境内では出来ませんのでバス停近辺にて各自となります。

 阪急東向日町駅にて一旦解散いたしますが、その後の自由行動として2プランをご提案いたします。

 プラン1…東向日よりタクシー(乗合)にて楊谷寺へ(料金2000/台程度)
       帰りもバスはありませんのでタクシー又は徒歩(車道約1時間)
       長岡天神まで

 プラン2…東向日より阪急で長岡天神へ 長岡天満宮にて「花菖蒲」を観る

 拝観料は善峯寺(600)、楊谷寺(700円/紫陽花フェア開催中に付き有料)

 尚、本日の21時の気象庁の天気予報で該当地域(京都府南部)の明日の午前中の降水確率が60%以上の場合は、例会自体を中止します。

以上、宜しくご理解願います。