京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

2022年03月

例会 3月30日(水)「第9回琵琶湖ウォーク(今津からマキノへ)」の報告

 晴れ渡った穏やかな春の日に今津からマキノまでの約10kmのウォーキングに参加した。2016年の第1回目に始まり、今回の第9回目をもってびわ湖ウォークは終了とのこと。参加者は会員19名に加えて、シニア自然大学校・地域貢献活動部門の浜田理事の計20名。

 9時40分に近江今津駅前に集合。ガイドの平井さんがコースを説明された後、10時前に出発し、今津の街を散策。まず訪れたのは琵琶湖周航の歌資料館。この歌は旧制3高ボート部が琵琶湖を周航した際、部員の小口太郎が2日目の今津の宿でクルーに歌詞を披露し、部員たちが当時学生の間で流行っていた吉田千秋の「ヒツジグサ」の曲に乗せて歌ったのが始まり。その後、今津港に出て琵琶湖周航の歌の記念碑を見学。波もなく穏やかな湖面の先には竹生島が霞んで見えた。

 しばらく湖岸道路を歩くと代官屋敷跡の看板がある。江戸時代の今津村は金沢藩近江領として前田家の支配を受けていた。湖畔には石垣が突き出ていて船が発着した跡が残っている。九里半街道の表示板の説明を受けた後、ヴォ―リズ通りを歩く。ウィリアム・メレル・ヴォ―リズは明治時代にキリスト教伝道師として米国から来日し、建築設計技術を生かして数多くの洋風建築物を手がけた。この通りには今津ヴォ―リズ資料館(旧百三十三銀行で現在の滋賀銀行)、今津基督教会館、今津郵便局などが残っている。郵便局の外観は和風建築だが窓の高さが異なる部屋がある。高いのは洋室、低いのは和室とのこと。

ヴォ―リズ資料館s
                   ヴォ―リズ資料館
 10時50分頃に出発し、湖岸を歩いたり湖岸道路を歩いたりしながら前進する。桜の花は残念ながらつぼみであったが、コースの各所で満開の日本水仙を楽しめた。今津浜あたりは歩道沿いに松並木が続き日本の白砂青松百選となっている。このあたりの松はどれも幹が太くて背が高いがいつ頃植えられたのだろうか。12時頃、湖畔で昼食タイム。打ち寄せる波の音が心地よく陽光を浴びると暑いくらい。遠くに竹生島がくっきりと見える。静かな湖面にはカモなどの鳥たちが漂って気持ち良さそう。

琵琶湖畔にて2
                  湖畔の風景 (写真はクリックで少し大きく表示されます)
 昼食後はゴールに向かってひたすら歩く。左手に見える残雪の山々が美しく、北へやって来たことを実感する。道路ぎわには別荘らしき建物が立ち並んでいるが、どんな人が利用しているのだろうか。13時55分頃に全員ゴールのマキノ・サンビーチ(湖のテラス)に到着。湖岸からは桜の名所の海津大崎が近くに見える。今日は天気に恵まれた気持ちの良いウォーキングを楽しめました。 (文/讃良)

 

研修会 2022年3月24日(木)「季節の植物観察」の報告

 昨日の雨も止み、本日は晴れ爽やかな気候となりました。「京とおうみ自然文化クラブ」のホームグランドである京都府立植物園での季節の植物観察はコロナ感染の影響で2月は中止、よって2か月ぶりの実施となりました。本日の講師は新堀さん、大川内さん、高橋さんにお願いいたしました。参加者は会員25名、ゲスト2名で計27名です。

 まずは参加者全員の簡単な自己紹介から、皆さん和やかな笑顔で挨拶いただきました。そして観察のスタ-トはサクラ「桜品種見本園」でイギリス生まれのオカメの説明を受ける。イギリスの桜研究家であるチェリ-・イングラムゆかりのサクラでカンヒザクラとマメザクラの交配種で淡い紅色。オカメの由来は諸説ありますが日本の美人をイメ-ジし古くから福を呼ぶ顔から又イギリスではオカメは美人の象徴だということから等。

アキヒメザクラ

 続いてナノハナは今が満開、チョウと青虫のかかわりについての説明を受ける。ムラサキハナナも満開、別名ショカツサイで諸葛孔明が広げたと言われている。そしてミツマタの雄しべの観察、雄しべは長短が2段でムシを確実にキャッチする仕掛けになっている。ハチジョウキブシは名前の通り八丈島原産、雌しべの花柱は膨らむ、雄しべは退化しており花粉を出せない。観察とそれるが八丈島は東京都、車のナンバ-は品川。ゲンカイツツジこれも名前の通り玄界灘を囲むように分布する、ツツジの仲間では最も早く開花する、雄しべの配置はアゲハチョウに合わしているとの事。クマザサのクマは歌舞伎の隈取からの命名、春の新葉は緑一色だが越冬葉は周囲が枯れる。
 尚今年は例年より開花が1週間ほど遅いのでは?この時期「スプリング・エフェメラル」も観察出来た。ユキワリイチゲ、ニリンソウ、セツブンソウには種がつく。そしてツノハシバミはイソギンチャクのような雌花序と垂れ下がる雄花序をしっかり観察できた。ショウジョウバカマもスプリング・エフェメラル(春の妖精)で葉はロゼット状に広がり葉の先に出来る不定芽により殖える。バイモも各所で観察できた、薬用になる鱗茎部分が肥大し丸くなるので「貝母」の名がある。フキはこの時期は花をつけている雌雄異株であり雄花は黄色味かかった白色、雌花は白っぽいと言われているが判別できず。

ミツマタ他s

 観察の締めくくりはやっぱりサクラ、オカメで説明のチェリ-・イングラムは「日本の桜を救ったイギリス人」と言われている。自宅に多くのサクラを栽培しており、日本で消滅したサクラのタイハク(太白)は自宅より何度も日本に送りだしたが5年目でやっと枯れずに育った、なんとジャガイモに刺してシベリヤ経由での持ち込んだという。尚日本での栽培者は「桜守」で有名な佐野藤右衛門との事。何とも歴史のある話でした感服。

カンヒザクラを前に

 観察は予定通り12時30分に終了、春の華やかな植物観察を堪能できたのではないかと思います。 (文/澤田章夫)


4月~5月の行事予定

例会 4月12日(火)新緑の京都洛西・タケノコの里を歩く
   阪急洛西口駅に10:00集合、天気予報Tel: 075-177★
   要昼食持参、15:00頃現地解散予定  担当:讃良憲一、澤田勉
研修会 4月21日(木)「季節の植物観察」
   京都府立植物園北山門前に10:00集合(雨天決行)、ルーペ持参のこと
   12:30頃現地解散予定、以後自由観察 担当:斎藤ちづみ、岡かおる
例会 5月10日(火)湖西マキノ・新緑のメタセコイヤ並木を歩く
   湖西線マキノ駅に10:55集合(11:00発バス乗車)、天気予報Tel: 0740-177★
   要昼食持参、15:30頃現地解散予定  担当:讃良憲一、吉田久斗
よもやま話 5月16日(月)「風呂敷の中の自然観察」
   ひとまち交流館3階第4会議室10:30開始(12:00終了予定)
   担当:岡かおる (68~100、50cm四方の風呂敷2枚持参、1枚でも可)
総会 5月23日(月)
   ひとまち交流館3階第5会議室 10:30開始(受付10:00~)室内昼食可
   担当:讃良憲一、赤對一雄 (会員限定)
公開講座 5月23日(月)「米の日本史」
   京都府立大学 和食文化センター 特任教授  佐藤洋一郎先生
   ひとまち交流館3階第5会議室 13:30開始(受付13:00~)
   担当:赤對一雄 (定員制・事前にSMSで申込要)
研修会 5月31日(火)「季節の植物観察」
   京都府立植物園北山門前に10:00集合(雨天決行)、ルーペ持参のこと
   12:30頃現地解散予定、以後自由観察
   担当:中林明美、海老原緑、高橋弥生


★雨天決行以外の屋外行事について、前日17時の気象庁の天気予報で、
 該当地域の行事当日の午前中の降水確率が60%以上の場合、中止です。
 詳しくは当クラブの概要紹介を参照願います。


例会 3月1日(火)「絢爛豪華しだれ梅と鳥羽の史跡を訪ねる」の報告

 3月1日(火)朝、まだどんよりと曇り空、いつ雨がやってくるのか心配な中、今日、案内いただくのがベテランの松浦さん。ひと通りコースの紹介があり、雨が心配なのでできるだけ午前中に回ります、とのこと。早速、参加者20名と共に歩き出す。
 近鉄竹田駅南口から5分ほどで「安楽寿院」。当時(11世紀)、鳥羽の別邸として、院の近臣・藤原季綱が白河上皇に寄進し、上皇が大規模な拡張工事を行ったのが鳥羽離宮の始まり。白河・鳥羽・後白河の3代の院政の舞台となり、鳥羽上皇が先の安楽寿院を造営した。
安楽寿院
                     安楽寿院
 このあたり一帯、鳥羽離宮跡は京都市南区上鳥羽、伏見区下鳥羽・竹田・中島の付近で敷地面積は180万平方メートル(甲子園球場の約45倍)、相当な広さである。歴代の天皇陵があり、近衛天皇・鳥羽天皇・白河天皇の各陵をたずねた。
近衛天皇陵1
                    近衛天皇陵
 途中11時頃、「北向山(きたむきざん)不動院」を訪ねた。これは1130年、病にかかった鳥羽天皇が病気平癒のために寺院を建立、勅願寺としたもの。ここの本尊は不動明王で平安京を守るため北を向いている。それで「北向き山」と名付けられた。松浦氏から、仏像には、如来・菩薩・明王・天(部)の4種があると教えられた。
 国道を渡ると白河天皇陵だが、白河天皇は退位した後も上皇となって実権を握り、堀河・鳥羽・崇徳3代に渡って幼主を擁し、43年間にわたり院政を敷き、時の権力者となった。すぐ近くに西行法師が鳥羽上皇の北面の武士であった頃の邸宅跡があり、何とも貧相で小さな祠であった。ちなみに、北面の武士は上皇の身辺を警護することが仕事。
 昼食後、梅と椿で有名な「城南宮」を楽しみにしていたが、小雨まじりの空模様となった。塀越しに3分咲き程度の梅をのぞき見しながら、絢爛豪華なしだれ梅は、残念ながら後日の楽しみとなった。平安遷都から京都の南に創建されて1200年、引越・工事・家相の心配を除く「方除(ほうよけ)の大社」と仰がれている。後髪ひかれる思いの城南宮であったが、数々の天皇陵を拝ませていただき、また松浦氏の丁寧な説明に感謝申しあげる。 (文/吉田)
城南宮のしだれ梅
                    城南宮の枝垂れ梅