京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

2022年02月

2月16日(水)「植物園研修会」中止のお知らせ

 コロナオミクロン型による第6波の感染状況についてはご存じのとおりです。まん延防止等重点措置は2月20日迄ですが、植物園はオープンのようです。また、シニア自然大学校も休校ではありません。

 しかし大多数の会員について、2回目ワクチンの効果が薄れ、3回目ワクチンが遅れている状況下、敢えて都心部経由での移動を伴う行事への参加には不安を感じる方も多いと考え、2月植物園研修会の実施は見送りたいと判断しお知らせする次第です。

 なお、現時点では3月以降の行事については実施の方向で進めます。

研修会 2022年1月24日(月)「季節の植物観察」の報告

 朝方降っていた雨は集合時間の10時には止みました。園内には集められた雪が融けずに残っている所もありましたが、風もなくいい観察日和になりました。参加者は実習生1名を含む16名。講師の斎藤さんの案内で冬芽の観察を行いました。
200124-01
 まずシナノキに向かいました。開口一番、斎藤さんから植物観察は冬芽から始めるのが良いとの話が出ました。月を追って変化を見ていくと楽しいと。確かに今の季節、葉を落とした樹木はぽつぽつと冬芽をつけているだけのようです。目立った変化が出てくるのはこれから先の季節になります。それを今から観察していけば楽しそうです。しかし、斎藤さんの案内で見て回った冬芽はなかなかどうして、今でも結構違いがあって個性的なものが多かったのです。

 冬芽に関する用語はたくさんあります。花芽、葉芽、混芽、鱗芽、裸芽、芽鱗、頂芽、側芽、葉柄内芽、隠芽などなど。葉柄内芽と隠芽の違いなどの説明もしていただきましたが難しかったです。冬芽の側にある葉痕とその中の維管束痕もさまざまで、おもしろい形のものを教えていただきました。どんなものを見たのか挙げていきます。冬芽の観察にルーペは必携です。次に出てくる言葉を理解するにはルーペを持って観察するしかありません。

 シナノキ…冬芽が赤いのは太陽光線から身を守るのでは? クマノミズキ…黒い筆の先のような冬芽 冬だからこそ枝の出方をよく見て!仮軸型 カツラ バイカウツギ…隠芽 オニグルミ キハダ…葉柄内芽(プラタナスなども) ボダイジュ ナツボダイジュ ヤハズホウノキ…芽鱗とホウが合着 フジキ サンゴジュ…常緑樹にも冬芽はあります。王冠をかぶった小人 アメリカサンショウ…羽広げたコウモリ アジサイ マルバノキ オオバベニガシワ ミツマタ イヌビワ シラキ…三角帽子の小人 コクサギ…美しい冬芽 タラノキ…真珠の首飾り(写真) ハクウンボク…冬芽は縦に2~3個並び保険をかけている。 オオカメノキ…バルタン星人 アブラチャン…小さな冬芽に比べて大きな実をつけます。

 生態園に入った所でたくさんの野鳥に出会いました。コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラなど。植物観察から野鳥観察に変更です。シジュウカラが枝にとまって、足で押さえて虫を食べています。その様子がしっかり伝わってくる写真をご覧ください。岡さんから、シジュウカラは落葉をひっくり返して裏についている虫を見つけると、捕まえて枝に飛んで行き、そこで食べる。この緑色の虫はツヤアオカメムシですと解説がありました。
200124-03
 11時半頃から日が射して明るい空になりました。野鳥観察のおまけまでついて楽しい研修会でした。12時15分に芝生広場に集まり終了しました。 (文/海老原)