午前10時に京阪・石清水八幡宮駅に集合。参加者は一般の方1名を含めて合計21名。無風の穏やかな晴天で観察には絶好のコンディション。講師は毎年お世話になっている佐々木さん。観察ポイントは桂川と宇治川の二川が合流するまでのコースで、ゴールはこの周辺では珍しい桂川の岩盤の瀬が見える場所。
駅前広場を出て踏切を渡り木津川の橋を歩行中、橋上から川中にカワアイサが6~7羽、岸にはダイサギを発見。続く淀川の橋上からは川面にキンクロハジロとホシハジロが、川の中程にマガモが、岸近くの川面にはオオバンが数羽漂っていた。オオバンは体が黒くくちばしが白いので悪魔の様相に似てサターンと呼ばれる気の毒な鳥。生息域の北限は霞ヶ浦だが、近年は南下しているとのこと。
淀川を渡り下流方向に少し歩くとかわきた自然運動公園。ここで佐々木さんから今日の観察会のご説明。広大なグランド脇の木々にツグミやジョウビタキを見つけ、上空にはタカの仲間のノスリやトビが舞っていた。ノスリは翼の下部と腹に黒い帯のようなものがあり、地面すれすれに飛んで餌を取るのでその名前がついたとのこと。
いよいよゴールに向けて観察開始。途中、藪の中にメジロを見つける。右手には桂川が流れ、カワセミが川中の木の棒に止まっていた。林の中にシジュウカラを見つけ、道端の木の上にはシメが止まっていた。私は見ていないがアオジもいたそうだ。鳥の知識と観察経験の積み重ねがないと双眼鏡で鳥を見つけて判別するのはかなり難しい。
桂川の中ほどにヨシガモ、岸近くには数羽のキンクロハジロが漂い、岸に上がって休んでいるのはヒドリガモ。川面近くをカワウが飛んでいった。道沿いの林からはツグミの鳴き声が聞こえる。このコースは植生も豊かで、ツルウメモドキがエノキなどの高木にからみ、たわわに実った赤い実が印象的であった。
休憩ポイント近くの宇治川にはオカヨシガモが流れに任せて漂っている。ここから少し歩いた広場で昼食。私は見逃したが、スコープを通してチョウゲンボウが木に留まっていたとのこと。 昼食後、さらに先へ進む。桂川でカンムリカイツブリ、ヨシガモ、オカヨシガモを観察。空にはツグミの群れとイカルを見つける。ほどなく最終ポイントに到着。岩盤のあたりは流れが激しいが、そのすぐ下流にはオオバンが漂い、岸にはアオサギが佇んでいた。しばらく観察後、折り返して戻る。途中、我々の足音に警戒したのか、大きな鳴き声が近くで聞こえた直後、頭上をオスのキジが飛んで行った。やはりキジはデカい。
芝生広場での鳥合わせでは姿、鳴き声も含めて出現した鳥は35種となり、予想が近い人3名には、佐々木さんから野鳥、蝶、花の写真の手製卓上カレンダーがプレゼントされた。続いて鳥の観察から知る自然環境レベルの説明があり、13時30分頃に解散。午後からは雲が出ましたが多くの鳥に出会えた観察会でした。佐々木さん、ありがとうございました。 (文/讃良)
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