10月に入っても暑い日が続いていたのですが、急にこの秋一番の冷え込んだ朝になりました。自粛解除で京都植物園もようやく再園になりましたので、会員38名、実習生1名、一般参加者1名と多くの方が参加されました。本日の講師も担当される讃良会長の挨拶の中で、今日からデビューされる3人の講師の海老原さん、高橋さん、中林さんを紹介されてから4班に分かれてスタートしました。

 まず見頃を迎えた「コスモス」を優しい口調で話しだされた中林さんです。キク科の花の構造や山口百恵さんの「秋桜」の歌を思い出すという話をされていました。「シナノキ」、「ヘラノキ」、「ボダイジュ」のそれぞれの特色を丁寧に、また植物に対する思いなどにも触れて話しておられたのが印象的でした。このグループの中に昆虫に詳しい方がおられ、ハチに擬態しているとされる「ホシホウジャク」がたまたまホバリングして蜜を吸って回っているのを見つけて説明してくださいました。このようにその場所で、いろいろの人の話が聞けるのがこの研修会の本来のありかただと思いました。

 薬用に用いられる「キハダ」の所では高橋さんが吉野で買ってこられた「陀羅尼助」のお薬を皆さんに見せて、はきはきと熱い口調で語っていました。樹皮をめくると鮮やかな黄色が出てくるというのを写真で示されると、このグループの参加者は深い知識をお持ちの方が多いようで、木の皮を使って染色をするという話や、「シナアブラギリ」では塗料や印刷などの工業目的に使われるのも、これから番傘などを作ったという話も聞けました。ウコギ科の「ウド」の所では「うどの大木」と言うことわざがあるが草本だという事で、育ちすぎると食用にも木材にもならないで役に立たないという例えに使われるという説明をされると、別の方から「ウロの大木」だという説で、大木の幹が腐って空洞になっているから材木として役に立たないと言う話をお聞きすることが出来ました。

 落ち着いた雰囲気の海老原さんは、花後に毛だらけのガクが大きくなった「タヌキマメ」の落ちていた果実の中を見せてわかりやすく説明されていました。「ツクバネ」は下向きにぶら下がっていましたが、これも落ちていたのを拾って飛ばしてみると信じられないほど高速回転して舞い降りました。皆でお正月の羽根つきの羽根にそっくり!と楽しみました。

 今回は、新しく研修会のリーダーを担当された3人の方を紹介させていただきました。「季節の研修会」の趣旨は植物園の案内人と言う事、参加された会員の方がご存じのことや疑問に思ったことなどをいろいろと自由に気軽に話し合うと言う事です。3人の方からは周りの方にフォローしてもらえたとか、話を繋いでもらえたとかの声がありましたが、会員の方からこの声を引き出した力はとても大きかったような気がしています。 (文/大川内)

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2021年10月18日(月)10:00-12:30 京都府立植物園