京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

研修会 1月26日(月)「季節の植物観察・冬の寒さに耐える植物(冬芽)」の報告

 当日、気温は低めでしたが、風がなく穏やかな日となりました。参加者は会員20名、実習生3名。講師の齊藤さんのあいさつから始まりました。昨年12月の観察会に参加された方がその時の記録を持って参加されています。
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 クマノミズキの冬芽の観察から始めます。この冬芽は小さいけれど毛がびっしりと生えています。よく見てくださいとの講師の声かけに、ルーペを持つ人、スマホやカメラを出す人など様々ですが、みんな熱心に見ています。
 次は噴水から西へ向かう道を足早に移動してアオダモへ。枝先に3つの冬芽が集まっています。頂芽と頂生側芽が2つ。樹木は大きくなると枝先などはなかなか見えにくくなるが、普通に立って見やすい所に案内してもらっていることを感じる。とてもありがたい。次は横にあるイロハモミジ。枝先に小さな赤い冬芽が2個並んでいる。仮頂芽は間に落枝痕があるのだが、イロハモミジでは確認はできないとの話。続いてゴンズイへ。こちらは大きな仮頂芽2個の間に落枝痕がはっきりと見える。
 ロウバイの花を横手に見て、ずんずん進み生態園の奥へ。シモバシラのところに到着。今日は残念ですが、シモバシラの霜柱は見られません。期待して来られた方もあると思いますが、寒いから見られるわけではありません。講師から正月前の暮れと、1月10日に見ましたと話があり、画像を見せてもらいました。前日の昼の気温の下がった翌朝がねらい目ですとアドバイスがありました。掲載の写真は2023年12月23日に撮影された参考写真です。次の冬には自分の目でぜひ見たいものです。
 冬芽の観察に戻ります。すぐそばにオオカメノキ。昨年は冬芽が少なかったが今年はたくさんついていますと。丸い花芽の両脇に葉芽がバンザイしてついている。ウサギとかバルタン星人と称されるのがよくわかる。
 生態園の中を講師の後を追いかけて着いた所にはハクウンボク。葉柄内芽の確認。落ちているハクウンボクの葉を拾い、葉柄に冬芽を包んでいた痕跡を見つける。今は葉が落ちて冬芽が見える状態になっている。サワグルミタラノキシンジュと続けて説明を受ける。サワグルミの葉痕は羊が笑っているように見えると言いますが、どんな風に見えるかは人それぞれの感性です。タラノキの葉痕の維管束痕は真珠の首飾り。枝を4分の3周しています。表現がぴったり。ヒイラギナンテンの株もとに幼木が一本ありました。植えられたものではなく種が飛んできて自然に芽吹いたもののようです。葉が落ちて細い木があるだけなのですが、シンジュだと。シンジュは漢字では神樹、別名ニワウルシ。大きなハート形の葉痕からわかるそうです。植物園にある大きな木だと冬芽が見られない。ここで見られて良かった。
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 少し移動して、ユリノキの冬芽はカモノハシのくちばし。中には葉が折りたたまれていてそれぞれに托葉が付いているそうです。これはモクレン科の特徴。アジサイの裸芽、三大美芽のひとつコクサギの赤い芽鱗が重なり合っているのも見ていきます。エゴノキ、主芽の上に予備芽がおんぶされている。そう聞くと本当にそう見える。ハクウンボクも同じエゴノキ科だから同じ冬芽。シラキの冬芽と葉痕は私には三角帽子をかぶった子熊の顔に見えた。コハウチワカエデの冬芽をしっかり守る毛がたくさんついた膜質鱗片。毛糸のパンツです。そばにあるメグスリノキチドリノキの冬芽も同時に観察。カエデ属は冬芽の出方が二通りありますとこの時教えてもらいました。仮頂芽が2個並ぶものと頂芽1個に頂生側芽が伴うもの。メグスリノキは頂芽に頂生側芽が2個ついていたのですが、チドリノキの枝先は頂芽が1個のものと2個の仮頂芽ものがあります。1つの樹木に二通りと、おたおたしていた私に説明してくださった。
 この辺りから追い込みになりました。途中、一人の人の手が目にとまった。寒さで真っ赤になっている。手袋をしているとメモが取りづらい。ひびやあかぎれになりませんように。けれど見ておきたい冬芽の説明は続きます。
 クロモジ属のダンコウバイアブラチャン。アブラチャンは葉芽と花芽のセットがかわいい。真ん中に葉芽、両脇にこぶしを握った腕を上げている花芽。ダンコウバイは葉芽も花芽もほとんど柄がない。その違いをしっかり見よう。バイカウツギの隠芽。葉痕が割れて中にある冬芽がのぞいている。ヤハズホウノキは托葉が合着して一枚ずつ葉を包み、それが何枚も重なって大きな冬芽になっている。次々に托葉がはがれて葉を展開していく春が楽しみです。
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(写真はクリック/タップで大きく表示されます)
 時間が足りなくなりかけたけれど楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。参加された方々が熱心に冬芽を見ておられたのが印象に残っています。   (文/海老原)

2月~4月の行事予定


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予定表はクリック/タップで大きく表示してご覧下さい

  ★
雨天決行等の特記のない屋外行事は、下記
   天気予報で、行事実施地域の午前中の降水
   確率が60%以上の場合、中止です。

 ・前日21時前のNHK天気予報
    ・前日17時の気象庁HP(6~12時)

   上記二種の天気予報の内容は同じですが、
   気象庁ホー
ムページは行事当日の5時に
   更新されます。しかし、その結果にかか
   わらず、
前日17時の予報に従います。



例会 1月14日(水)「高野川と京都御苑で冬鳥を探そう」の報告

 今日は、今年最初の活動、2年ぶりの冬鳥の観察会だ。行程は、京阪出町柳で集合し、鴨川デルタ、高野川周辺、下鴨神社(糺の森)を経て京都御苑までである。どんよりとした天気で、風がつめたく、寒い朝だったためか、会員23名で、若干いつもより少なめの出席人数であった。案内は、岡さん、井上さんだ。お二人とも急遽の案内お願いに快く受けていただいた。
 朝礼後、まずは、「鴨川デルタ」での観察、午前中なので、多くの鳥たちに出会えた。
 カワアイサ カモの仲間、オス、メスともに首から胸にかけて真っ白だが、オスは、頭部が黒から濃い緑色、メスは褐色。オス、メスともに餌を求め、水面から頭を出したり潜ったりしていた。
 カワウ 1羽が動かずじっとしていた。スコープで覗くと、目がとってもきれい。
 ヒドリガモ 潜って魚を捕るタイプではなく、陸に上がって草などを食べるタイプらしい。くちばしが灰色で先が黒い。ピューピューとかわいい声で鳴いていた。
 アオサギ 大きくて怖いイメージ
 コサギ 真っ白できれい。くちばしが一年中黒い。足は、指が黄色で他は黒い。
 マガモ オスは、頭が黒く、光の当たり具合によって緑色や青紫色に見えてきれい。くちばしは黄色で、足は赤橙色をしている。アヒルの原種である。メスは地味な茶色、だいたいオスと一緒にいる場合が多いので、オスを見ると種類がわかるらしい。メスが地味な色をしているのは、単独で子育て行うのが一般的なので、敵に狙われないように目立たないようにしているそうだ。(おしゃれより子孫繁栄優先である。)カモの多くは、秋にシベリア等の北から日本に来て冬を越しながら結婚相手を見つけて、春にまた、北の方に戻る。
 カワセミ 1羽いました。大人気のカワセミ、皆さんのテンションが上がる。くちばしの下がオレンジ色なので、メスのようだ。「飛ぶ宝石」と言われるように、やっぱり美しい。
 ユリカモメ 私は、以前、冬の鴨川の鳥といったら、ユリカモメしか頭に浮かばなかったのだが、最近は、少なくなった?(わたしだけ?)
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 「高野川右岸」を北の方向へ。高野川中央の大きな中洲には、アカメガシワ、ヤナギ、シナサワグルミ等、川沿いには、アキニレ、センダン等の木々があり、木の実が鳥たちの餌になっているようだ。空には、トビが優雅に飛んでいた。トンビとも言う。タカの仲間であるが、飛んでいるとき、尾を開くと、中央が凹んだ「バチ型」なっており、他のタカの尾は凹んでなく「扇型」である。
 陸では、お腹のところが黄色のキセキレイ、頭から背と胸が黒いセグロセキレイがちょこちょこと歩いており、かわいい。お顔の白いハクセキレイもいた。
 高野川では、
 キンクロハジロ カモの仲間、黒いからだで、金色の目がとってもきれい。潜って餌をとっていた。
 ホシハジロ メス1羽がプカプカと浮かんでいた。スコープで覗くと羽の一枚一枚がわかり、とてもきれいな羽だ。他にコガモのペアや、カルガモイソシギダイサギムクドリがいた。

 御蔭橋の手前で高野川右岸から離れて「下鴨神社(糺の森)」の方面へ。途中、民家付近の高い木にツグミアトリイカルを発見、私たち以外の歩いている人の邪魔になるのも顧みずに大興奮。イカルは、顔が黒く、黄色い分厚いくちばしが目立つ。アトリは、胸の橙色がきれい。ツグミは、地味で目立ちにくい。これら3羽に出会えてラッキーだった。
 下鴨神社付近は、まだ1月中旬なので、お参りする人も多く、鳥たちは、高い木の上で鳴いているが、姿を確認するのは困難だった。糺の森は、下鴨神社の境内にあり、国の史跡で、世界遺産の一部でもある原生林、樹齢200~600年の大木が茂り、平安遷都以前の植生が残る貴重な森である。近くには、鴨川、高野川があり、北から渡ってくる多くの冬鳥たちには貴重な森である。渡ってきたと思われるヒヨドリ集団が賑やかだ。今日は、神社の方にお参りは行かず、トイレ休憩。小雨も降ってきて肌寒い。ここで、岡さんは、所要のため抜けられた。お忙しい中ありがとうございました。
 残りの私たちは、京都御苑に向かう。京都御苑の石薬師御門に到着。この周辺で昼食。昼食後、バードバスに行き、再び観察開始。
 バードバスには、シジュウカラヤマガラアオジツグミビンズイアトリシロハラシメジョウビタキヒヨドリキジバトが、入れ替わり水を飲み、水浴びをしていた。ずーっと見ていても飽きない。ここでは、多くの鳥に出会えた。
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(写真はクリックで大きく表示されます)
 次は、御苑内の九条池の方に向かった。先ほど降っていた小雨も止み、少し日も差してきた。九条池では、アオサギが1羽だけ池のほとりに佇んでいた。高い木々の上では、鳥たちの声はしていたが、姿は確認できなかった。
 この後、鳥合わせをして解散となった。観察できた鳥は35種類(他にハシブトガラスハシボソガラス、スズメ)であった。思っていた以上の数であったので大満足。美しい鳥たちに出会った年初めにはいい観察会になった。鳥たちのように私たちも今年も元気に羽ばたきましょう。
 案内していただいた岡さん、井上さん、ありがとうございました。また重いスコープも持ってきていただき、ありがとうございました。スコープで見た鳥のきれいな1枚1枚の羽根の美しさは忘れられない貴重な体験になりました。 (文/A.N.)

2026年1月~3月の行事予定

注意 !
    例会「城南宮周辺と京セラ資料館見学」は、当初2月13日
    で
案内しておりましたが、下記のように2月27日に変更に
    なって
います。また、本行事は会員40人限定です(要申込、
    会員の方に
は別途連絡します)。

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予定表はクリックで大きく表示されます

雨天決行等の特記のない屋外行事は、前日
   21時前の
NHK天気予報や、前日17時
   の気象庁ホームページの天気予報で、行事
   実施地域の午前中(気象庁ホームページは
   6~12時)の降水確率が
60%以上の場
   合、中止です。なお、
気象庁ホームページ
   は当日の5時に更新されますが、その結果
   にかかわらず、前日17時の予報に従いま
   す。



例会 12/16(火) 「一休寺と甘南備山のタマミズキを見る」の報告

 天気は快晴。参加者は会員34名と一般参加1名の計35名。JR京田辺駅に10時に集合し、案内役は大川内さんと三輪さん。コースの説明を受けた後に出発し、まず棚倉孫(たなくらひこ)神社を目指します。住宅地を通って10分で到着。境内には大きなクロガネモチの古木があり、赤い実をたくさん付けていました。この神社は平安中期以前には存在していたとのことです。神に五穀豊穣を祈願し、2年に一度氏子地域を巡行するという有名な瑞饋神輿(ずいきみこし)を見学。26種類の野菜や穀物が飾られた華やかな神輿です。ちなみに瑞饋とはサトイモの葉柄のこと。                                  
 参拝を終えた後、一休寺に向かいますが、途中、甘南備寺に立ち寄りました。奈良時代に行基が創建したと伝わります。坂を下ってとんちロードを10分ほど歩くと一休寺に到着。
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 一休寺の正式な名前は酬恩庵(しゅうおんあん)といい、とんちで知られる一休禅師が63歳の時に復興させた寺。室町時代を生きた臨済宗大徳寺派の禅僧の一休さんは1481年88歳で亡くなられ、遺骨がこの地に葬られました。
 一休寺の方丈(住職が接客や仏事を行う建物)では床に座ってテープで寺の案内を聞きました。境内にはよく手入れされた趣の異なる南庭、北庭、東庭がありますが、南庭からは垣根越しに一休さんが住んだ家の建物を見ることができました。方丈中央の内陣を昭堂と称し、一休禅師の木像が安置されています。外へ出て本堂、宝蔵、開山堂を巡るコースを散策しました。少年時代の一休像や「はし渡るべからず」の橋などがあり、見どころの多い寺でした。
 一休寺をあとにして薪(たきぎ)神社へ。境内にはもともと甘南備山頂にあり、月読神が仮の姿で現れたと伝わる石が祀られています。また、『能楽発祥の碑』の石碑があります。
 薪神社を出て川沿いの道を歩き、橋を渡り「甘南備山登山口900m」の標識にしたがって歩くと甘南備山が見えてきました。なだらかな山容です。甘南備山は神南備神社のある雄山(標高221m)と、三角点のある雌山(標高201m)の2つに分かれています。「神南備」「神無火」などともいわれ、「神が鎮座する山」、「神の降臨する山」として信仰されていたそうです。広々とした野原を貫く道の両側には野菜畑や所々に柿や柑橘の木が植えられていてのどかな風景です。しばらく歩いて甘南備山登山口から舗装された管理道に入ります。ここからはゆるい上り坂で5分ほど歩くと芝生広場に到着し、ここで昼食タイム。
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 昼食後、再び管理道を5分ほど登ったあたりから道路わきの高木の上部に鈴なりになったタマミズキ(玉水木)の赤い実が見え始めました。青空に映えて赤色が鮮やかです。甘南備山にはタマミズキが自生している事で有名です。その名前はミズキに似ていて実が美しいことに由来するそうですが、生長が早い木なので、花や実が高い所にしか見られないことが多いとのこと。花期は6月頃です。
 道路わきに生えているタカノツメの黄葉も印象的でした。管理道から外れてうっそうとした林の中の道を登りきった所を右折し、さらに少し登ると神南備神社に到着。鳥居の奥にこじんまりした本殿が鎮座しています。お参りをした後、来た道を戻り、さらにまっすぐ進むと展望台です。天気が良かったので、遠くに比叡山のほか京都盆地が一望できました。
 眺望を楽しんだ後はいよいよ下山です。開放的な地道のハイキング道を下り、扇池では赤い実を付けたウメモドキが目を慰めてくれました。野菜畑や収穫を終えた棚田などの里山風景の中の道をひたすら下り、14時半ごろ尊延寺に到着。ここで終礼をした後、バスで各自帰路につきました。
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(写真はクリックで大きく表示されます)
 今回のコースは初めて歩きましたが、歴史と自然が豊かで心が洗われました。(文/讃良)