★雨天決行以外の屋外行事について、前日17時発表の気象庁の天気予報で、
該当地域の行事当日の午前中(6時~12時)の降水確率が60%以上の場合中止です。
3/26例会「山科疎水の桜を愛でる」のみ午前午後どちらか50%以上で中止です。
詳しくは当クラブの概要紹介を参照願います。
「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。
★雨天決行以外の屋外行事について、前日17時発表の気象庁の天気予報で、
該当地域の行事当日の午前中(6時~12時)の降水確率が60%以上の場合中止です。
3/26例会「山科疎水の桜を愛でる」のみ午前午後どちらか50%以上で中止です。
詳しくは当クラブの概要紹介を参照願います。
京阪電車石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)駅に10時集合。会員45名と一般2名の計47人で、11月の例会と同じく大勢の参加がありました。今回の案内役は、歴史散策は中林さん、澤田章夫さん、植物観察は髙橋が担当でした。急に冷え込みが強くなり2・3日前までは最高気温が10℃に満たない冬型の天気でしたので、そんなに多くの人は集まらないだろうと予想していました。当日、駅前の観光案内所でパンフレットを25部もらい皆さんに配っていたら、たちまち足らなくなって追加、そしてまた追加となり、案内所の方は嬉しい悲鳴をあげておられました。
先ずは、八幡宮一の鳥居の前で朝礼。そのあと中林さんから本日のルートや、石清水八幡宮の歴史について説明がありました。裏参道から登り、展望台へ、その後本殿を参拝し、表参道へ降りるルートです。その後は、相槌神社、単伝庵、飛行神社へと参拝します。
①
一の鳥居 鳥居の上の扁額「八幡宮」は、「八」の字が双鳩になっています。
②
頓宮(とんぐう)・極楽寺跡 回廊に囲まれた一画を「頓宮」といい、毎年9月15日の勅祭「石清水祭」は、京都葵祭・奈良春日祭とともに三大勅祭の一つです。真夜中に松明や提灯の灯りだけで行われる神聖な祭りです。祭りの起源は、僧侶行教が九州の宇佐神宮で神託を受け、この男山で八幡大神を祀ったことが始まりです。863年宇佐神宮に倣って始められた「放生会(ほうじょうえ)」に遡ります。極楽寺は、石清水八幡宮初代別当が883年に建立しましたが、鳥羽伏見の戦いで、焼失しました。
③
高良(こうら)神社 860年に建立。鳥羽伏見の戦いで焼失しまたが、明治12年に再建。吉田兼好「徒然草」の話が紹介されました。「ある日仁和寺の和尚が石清水八幡を訪れ、極楽寺・高良寺を詣でた。参詣を済ませ、さて帰ろうとしたときに、人々は山頂を目指して階段を登っていく。が、今回の目的は石清水八幡宮参詣なので帰ってしまった。後で、石清水八幡宮が山頂にあることを知って、どんなことでも、案内人は必要だと痛感した」という話でした。
【植物観察2】
境内には、大木の紅白のサザンカが数本あり満開でした。オガタマノキの根元には、1円玉のお賽銭がたくさん置いてありました。この木が、1円玉の裏側のデザインになっていると言われてそうです。しかし、実際は若木をイメージしたもので、オガタマノキとは断言できないようです。樹齢700年のクスノキの巨木がありました。これは楠木正成公が戦勝軍利を祈り植えられたとされています。大木のナギノキもあり、裸子植物であること、海の凪を願うことなどを話しました。
エジソン記念碑前の広場で、一旦昼食休憩となり、この時間は、少し寒く感じました。
京阪東福寺駅前に会員44名と一般参加3名の計47名が10時に集合しました。駅改札口前は観光客で混雑していたので、萬寿寺の門前まで移動して、担当幹事の赤對さんのあいさつでスタートしました。案内役は松浦さんで、事前に説明資料をいただいています。天候は晴れ一時雨の予報でしたが、今は晴れています。タイトルにある「錦秋」は、木々が紅葉して、錦の織物のように美しい秋の意味です。「そうだ京都行こう」の紅葉情報では泉涌寺、東福寺は「見頃」とのこと。実際はどうでしようか。なお、「洛南」は京都市の南部をさす通称ですが今回はその一番北のエリアを巡ります。
① 萬寿寺 かつては、臨済宗京都五山(南禅寺を別格として、天龍寺 、相国寺 、建仁寺 、東福寺 、万寿寺 )のひとつに数えられた大きな寺でしたが、今は東福寺の塔頭となっている小規模な寺です。非公開なので次に向かいます。ここから先は人通りが少ない裏道を進みます。
② 即成院(そくじょういん)泉涌寺塔頭。まずは、入口の門の上に鳳凰像に注目します。鳳凰は藤原頼道が建立した平等院のものが有名ですが、頼道の三男の橘俊綱が即成院を建立した際に平等院に向き合うように鳳凰を置いたとのことです。境内には弓の名手であった那須の与一の墓があります。源平合戦の屋島の戦いで与一が活躍した話を聞きました。境内を通って次に向かいます。
③ 戒光寺 泉涌寺塔頭。拝観無料です。庭の紅葉が我々を迎えてくれました。ここは運慶・湛慶父子の合作である丈六の釈迦如来立像を本尊としています。後水尾天皇の身代わりになって傷を受けたという伝承があり「身代わり丈六さん」の名で信仰されています。丈六とは一丈六尺(約4.8m)の大きさの仏像のことです。如来の身長は一丈六尺あるとされたことから、仏像はこの大きさで造立することが一つの理想とされました。身代わりとなった首周りの傷跡や口元のひげのような文様は慈悲を説く口の動きを表すことなど仏像鑑賞のポイントの説明も受けてから拝観したのでよくわかりました。
④ 新善光寺 長野の善光寺信仰が全国各地に普及し、その結果、誕生した仏教寺院のひとつです。ここは鎌倉時代に後嵯峨天皇が長野まで行くのが遠いということで建立されたそうです。ここも紅葉が観れます。
⑤ 今熊野観音寺 境内無料です。深紅の紅葉に取り囲まれた朱塗りの鳥居橋が印象的です。隠れた紅葉の名所で写真撮影スポットがたくさんありました。本堂には空海作の十一面観音像があります。
⑪ 東福寺 臨済宗東福寺派の大本山。京都五山のひとつで紅葉の名所です。特に臥雲橋(がうんきょう)から通天橋に向かっての眺めは素晴らしいものでした。紅葉も見頃でした。このあと、本堂のあるエリアに入り三門を目当てに進みました。ここの三門は禅寺としては日本最古で最大です。さらに、東司(とうす、大規模な共同トイレ)の内部を覗き込みました。2年前にニュースになった乗用車で木の扉が破損した事故の修繕跡も確認しました。本堂の中の釈迦三尊像を拝み天井画を覗き見ていたところで通り雨に遭いました。本堂の大きな軒下で雨をやりすごし、光明院の門前まで移動して15時前に解散となりました。
やっと長い夏が終わったと思ったら、急に寒くなった。紅葉もなかなか進まなかったが、ここ何日か一日の最低気温8℃以下が続き、いっきに紅葉が進んだ。今日は天気も良く、最高の紅葉のきれいな研修会日和になった。参加者、実習生3名、一般2名、会員17名の合計22名、案内は、高橋さん、中林で2班に分かれて研修した。
まずは、ワイルドガーデンの広場で、周囲を見渡してもらった。紅葉、黄葉、緑の木々、青空、とってもきれい、空気もおいしい。(普段、ルーペで花の細かいところを観察しているので、今日は初めに全体の木々、花々を眺めてもらった。)ワイルドガーデンから南の方を向くと、トウカエデの黄葉がとってもきれい。
研修会前日にヒイラギの花が咲いており、いい匂いがするとの情報があり、ヒイラギを見に行ったが、その場所を朝に確認したのにもかかわらず、ヒイラギをなかなか見つけることができず、皆さんに探してもらうという不手際があった。(ごめんなさい。)やっと見つけたヒイラギは、モクセイ科で花も香りもキンモクセイに似ている。白い花が満開であった。節分にイワシの頭と玄関に飾るという魔よけの役もある。クリスマスに赤い味をつけるヒイラギは、セイヨウヒイラギで、モチノキ科であり全然違う仲間である。ヒイラギの葉はトゲのある鋸歯が特徴であるが、よく見ると、トゲのある鋸歯は、木の下の方だけで上の方の葉はトゲがない。下の若い葉のトゲは、動物に食べられないための手段である。木が動物に食べられない高さに生長すると(古くなると)トゲがなくなる。これを人間に例えて、「若い時は、いろいろな行動や言葉にトゲが多くあるが、年齢を重ねていくと、トゲが取れて人間性が丸みを帯びてくる。」これをヒイラギ人生というらしい。
最初のワイルドガーデンでも周囲を眺めたが、また集合場所の芝生の広場でぐるりと回りを見渡した。タイワンモクゲンジの花のようなピンクの果実、ラクウショウ、ユリノキの黄葉が遠くに見え、いろいろな樹木の葉の緑、赤色が混じり合ってきれいな眺めであった。やっぱり、近くで観察することも大事だが、たまには、遠くから眺めてみるのもいいものだ。
滋賀県草津市立志津南小学校4年生の子どもたちに、身近で豊かな里山の自然を感じ取ってほしいという願いを込めて、学校近くの自然観察道「りょうぶの道」でコロナ禍での中断をはさみ、15年前から毎年、観察会を実施しています。「りょうぶの道」とは、湖南丘陵を切り開いて造成され、1983年から分譲が開始された住宅地である草津市若草と大津市青山にまたがる牟礼山(221m)の稜線に沿って続く自然観察道です。立命館大学のキャンパスとも接しています。
午前9時出発。学校から歩いて15分で「りょうぶの道」の入り口に到着しました。坂道を少し上っていくと、カリンの木があります。事前に準備していたカリンの実の輪切りを見せ、甘い香りをかぎ、カリンのど飴の写真を見せました。木の特徴や固い実がのど飴に使われていることを説明すると、興味深く話を聞いています。
紫色のかわいい実がいっぱいついた木を見つけた子どもがいます。「滋賀県にゆかりの深いNHK大河ドラマの主人公と同じ名前だよ」と言うと、ムラサキシキブとすぐさま答えが返ってきました。赤い実から黒い種がのぞいているゴンズイ。「幹の模様が魚に似ているから、ゴから始まる魚の名前と同じだよ」とクイズを出すと、魚博士の子がサッと手を挙げて「ゴンズイ」と答えてくれました。鋭いとげのサルトリイバラがありました。このとげのあるつるに絡まるとサルも動けなくなってしまうからこんな名前がついたことや、ルリタテハの写真を見せ、幼虫が食草としていることを紹介しました。
牟礼山の山頂付近にたくさん生えているので「りょうぶの道」という名前がついたのですが、子どもたちが歩く前半のコースにはリョウブの木が見られません。ちょっとわき道に入ったところにリョウブの木があります。昔は「救荒植物」として里山に植えられ、新芽を山菜として混ぜご飯にして食べたことを話しました。子どもたちは、すでに葉が落ち、樹皮が剥がれすべすべしている幹だけになった木をなでながら熱心に聞いていました。植物観察だけではなく、地層の観察もしました。下り坂の道の側面が小さな崖になっていて、丸くていろいろな色の小石が土の間にはさまっているところがあります。山の上にこんな丸い小石があるのは、大昔、このあたりが川だったこと。そして、川底にあって角が取れて丸くなった小石が地殻変動で持ち上げられて、今はこんな山の上にあるということを説明しました。何十万年も前の大地の変動の様子をうまく思い浮かべてくれたでしょうか。2時間ほどかけてゆっくりと歩きながら「りょうぶの道」の自然観察を続けていきました。