京とおうみ自然文化クラブ

「京(みやこ)とおうみ自然文化クラブ」は、認定NPO法人シニア自然大学校の京都府・滋賀県の地方組織です。旧ブログは左下リンク集より閲覧できます。

例会 11月28日(金)「錦秋の洛北・修学院界隈の山裾を散策する」の報告

 晩秋の一日、当クラブが毎月研修会を行っている京都府立植物園から北にある松ヶ崎駅に10時集合。参加者は会員30名一般参加1名の合計31名、講師は歴史と文化で何時もお世話になっている当会員の松浦さん。松ヶ崎の歴史は古く平安京が作られた時に奈良の平城京から百姓百軒を移住させ田と山林を貸し与えて皇室の為の米作りをさせたのが始まりと言う。 
 地域は、日蓮宗の信徒が多く、五山送り火の「妙法」があることでも有名である。「妙」の字が目の前にあるグランド横で朝のミーティングを行い、先ずは、日蓮宗の妙泉寺と本涌寺が合体した「涌泉寺」へ、鮮やかな紅葉が我々を迎えてくれた。天気は薄曇りであるが、皆さんそれぞれスマホを手にカメラマンに。
 涌泉寺から「松ヶ崎の大黒さん」と親しまれている妙円寺へ。五山の送り火「法」の山腹にあり、ここでも紅葉を楽しむことが出来た。
251128-1
 白雲稲荷神社を通り、開けた場所からは、これから行く方面の山々が美しく見える。高野川、叡山電鉄を超え、音羽川沿いを歩き京都大学国際交流会館,鷺森神社御旅所の前を通り、近くの公園で早めの昼食を済ませる。
 午後は赤山禅院へ。ここは、平安初期に第三世天台座主円仁の遺命によって創建された、天台宗総本山延暦寺の塔頭のひとつ。京都御所から表鬼門の方向にあり拝殿屋根の上には「御幣と鈴を持った猿」が見える。また、松浦さんから説明のあった中国から伝わった「道教」の影響が随所にみられる。
 修学院離宮には、予約見学の方が待機されていたが、我々は、表門から写真だけを撮らしてもらう。
251128-2
  紅葉の名所でもある「鷺森神社」は、スサノオノミコトを祀り、境内には「八重垣」と言われる縁結びの石がある。
 関西セミナーハウス(清心庵と言う茶室があるとか?)の前を通り紅葉で有名な「曼殊院」へ、ここは多くの人で賑わっていた。お寺に入ることなく紅葉と白壁の写真をゲット!同寺院には、先般(10/8の例会)で一部の方が訪れたようである。
 徳川家康が国内教学の発展を図るため建立した「圓光寺」も紅葉で人気のあるお寺である。10/8の例会で訪れた八大神社、詩仙堂、一乗寺下り松を見学して叡山電鉄「一乗寺駅」手前で解散となる。
251128-3
(写真はクリックで大きく表示されます)
 約10kmのコースで、解散時には皆さんお疲れ気味ではあったが、紅葉を楽しむことが出来た一日であった。松浦さんからは、うんちくを傾けて頂き興味を持って一日を過ごすことが出来ました。 (文/T.S.)

12月~2月の行事予定

注意!
12月10日「吉田山と京大総合博物館を訪ねる」の
集合場所・時刻が、当初の吉田神社鳥居下10:30から、
京大正門前バス停10:15に変更になっています!

2511末
予定表はクリックで大きく表示されます

雨天決行等の特記のない屋外行事は、前日
   21時前の
NHK天気予報や、前日17時
   の気象庁ホームページの天気予報で、行事
   実施地域の午前中(気象庁ホームページは
   6~12時)の降水確率が
60%以上の場
   合、中止です。なお、
気象庁ホームページ
   は当日の5時に更新されますが、その結果
   にかかわらず、前日17時の予報に従いま
   す。



11月27日(木)「草津市立志津南小学校4年生りょうぶの道観察会」の報告

 滋賀県草津市立志津南小学校4年生の3クラス100名を超える子どもたちに、身近で豊かな里山の自然を全身で感じ取り、親しんでほしいと願って、学校近くの自然観察道「りょうぶの道」で、16年前から観察会を実施しています。「りょうぶの道」とは、湖南丘陵を切り開いて造成された住宅地の草津市若草と大津市青山にまたがる牟礼山の稜線に沿った自然観察道です。
 今年は、早くも全国的にインフルエンザが大流行し、4年生の1クラスが学級閉鎖になりました。そのため、予備日の11月27日に実施しました。

 青空が広がる好天に恵まれ、子どもたちは元気いっぱい出発。学校から歩いて15分で「りょうぶの道」の入り口に着きました。坂道を少し上っていくと、カリンの木があります。今年は、今までになく多くの実がついています。カリンの実の輪切りを見せ、甘い香りをかぎ、カリンのど飴の写真を見せました。固い実がのど飴に使われていると知り、興味深く話を聞いています。
251127-1_01
 紫色のかわいい実がいっぱいついた木がありました。「滋賀県にも関係の深い平安時代に活躍した女性と同じ名前だよ」と言うと、すぐさま「ムラサキシキブ!」と大きな声で答えてくれた子どもがいました。赤い実から黒い種がのぞいているゴンズイ。魚の写真を見せながら「幹の模様が魚に似ているから、こんな名前がついたんだよと」教えると、不思議そうに木の幹を見つめていました。鋭いとげのサルトリイバラ。このとげのあるつるに絡まるとサルも動けなくなってしまうと言われていることや、ルリタテハの写真を見せ、幼虫が食草としていることを紹介しました。
  江戸時代に牟礼山の山頂付近にたくさん植えられたので「りょうぶの道」という名前が付けられました。リョウブの木の前で、子どもたちに「救荒植物」として里山に植えられ、飢饉が続くと新芽を山菜として混ぜご飯にして食べたことを話しました。子どもたちは、すでに葉が落ち、樹皮が剥がれすべすべしている幹をなでながら熱心に聞いていました。
251127-2_01
(写真はクリックで大きく表示されます)
 道の側面が小さな崖になっていて、丸くていろいろな色の小石が土の間にはさまっているところがあります。山の上にこんな丸い小石があるのは、大昔、このあたりが川だったこと。そして、川底にあって角が取れて丸くなった小石が地殻変動で持ち上げられて、今は山の上にあることを説明しました。植物観察だけでなく地層の観察やドングリやきれいに色づいた落ち葉拾いを楽しみながら、ゆったりと自然観察を続けていきました。

 「りょうぶの道観察会」実施に向けてご尽力いただいた澤田会長や事務局のみなさま、「森の先生」としてご協力いただいた会員の皆さま、本当にありがとうございました。来年度も「りょうぶの道観察会」の実施が計画されています。ひとりでも多くの方に子どもたちと関わっていただけることを願っています。(文/岡本哲生) 

例会 11月11日(火)「京都一周トレイル(5回目)二ノ瀬~山幸橋」の報告

 昨年の京都一周トレイル4回目(10月29日)は戸寺から二ノ瀬まで歩いたので、5回目は続きとなる二ノ瀬から山幸橋までのコースを歩く。出町柳から鞍馬行きの電車はインバウンドで満員。途中の紅葉のトンネルは少し紅葉していたがまだ早い。15名が二ノ瀬駅に集合。平井さんを先頭に二ノ瀬駅を下って紅葉し始めた木々がある鞍馬川沿いの道にある広場に再集合して、簡単な注意事項と体操して出発した。
251111-1_01
 叡電の踏切を渡り富士・守谷神社の前を過ぎて登山口に到着した。谷沿いを登るが、いきなり急階段を10mほど登ってからは杉林の中のつづら折りの坂を時々休みながら登って夜泣峠に到着した。ここには腹違いの弟が天皇になったために洛北の里山を点々とした悲運の惟喬(これたか)親王が、幼い頃一夜を過ごした時に夜泣きをされたので、乳母が地蔵に願をかけしたところ泣き止んだという伝承がある。この地蔵を祀った祠が斜面にあった。
251111-2_01
 ここからはなだらかなアップダウンを繰り返して向山に。尾根道で高い針葉樹もなく少し紅葉した広葉樹もあって明るく整備された道だった。山頂は少し開けていたが見晴らしはなかった。山頂から急斜面を少し下ってしばらく歩いたベンチのある広場で食事をとった。食後、なだらかな斜面を下ったが、登山口までの150mほどは急斜面だった。慎重に下ったが皆さん結構速くてついていくのが大変だった。
 下った後は、関西電力洛北発電所横を通り、山幸橋手前の鞍馬川と賀茂川の合流付近にある十三石橋に到着。ここで京都トレイルルートから外れて舗装道路を賀茂川沿いに歩いて高橋南バス停に到着。速く下ったので予定より早いバスに間に合った。
251111-3_01
(写真はクリックで大きく表示されます)
 体調不良で1名の方が最初に引き返されたのは残念だったが、寒くもなく楽しく歩けた。(文/三輪)

例会 10月29日(水)「富雄丸山古墳から西ノ京を巡る」の報告

 集合は近鉄学園前駅南口に午前10時10分。参加者は32名(うち一般参加4名)でした。天気は予報どおり快晴で、秋の爽やかな一日となりました。
 学園前からバスに乗り約15分、若山台中央で下車。バス停近くの丸山古墳広場で、まず赤對さんより概要説明があり、続いて本日の案内役の山下さんから全体のコース説明と富雄丸山古墳の詳細説明がありました。
〈コース〉
富雄丸山古墳 → 道の駅「クロスウエイなかまち」(昼食) → 赤膚焼窯元 → 大池(薬師寺展望) → 近鉄西ノ京駅(解散) → 希望者のみ薬師寺見学
251029-1_01
________________________________________
富雄丸山古墳の説明
 近年の調査により、世界的にも注目される古墳であることが明らかになりました。築造は4世紀後半とされ、文献資料の少ない「空白の時代」にあたります。被葬者は当時の有力豪族と考えられていますが、特定はされていません。
① 日本最大の円墳
 古墳にはさまざまな形がありますが、最も多いのは円墳です。富雄丸山古墳は2007年の航空レーザー測量(第一次調査)と2008年からの発掘(第二次調査)により、直径109mであることが確認され、埼玉県・丸墓山古墳(105m)を超える日本最大の円墳と判明しました。
② 世界最大級の「蛇行剣」が出土
 2022年(第5次調査)で木棺を覆う粘土層から、鉄製の巨大な剣が出土しました。通常の剣と異なり、蛇のように曲がりくねった形状をしており「蛇行剣」と呼ばれます。全長237cmと、世界的にも最大級の鉄剣です。
③ 「だ龍文盾形銅鏡」が出土
 蛇行剣と重なるように出土した鏡で、盾の形をしているのが特徴。鏡面は滑らかに磨かれ、裏面にはワニに似た龍(だ龍)や太陽を思わせる文様が刻まれています。長さ64cm、幅31cmで、鏡の面積としては日本最大級です。
251029-2_01
赤膚焼(あかはだやき)窯元見学
 古くからこの地の陶土はわずかに赤みを帯びており、その色合いから「赤い肌=赤膚」と呼ばれるようになったと伝えられています。赤膚焼は奈良の伝統陶芸で、室町時代末期〜江戸初期に発展しました。柔らかい乳白色または赤みを帯びた生成り色の地肌に、鹿・松・童子などを描く「奈良絵」が代表的です。
大池からの薬師寺展望
 大池に向かう途中では、平城京の古地図を現在の道と照らし合わせながら歩き、当時の都の広がりを実感しました。大池では薬師寺の美しい姿を望みながら撮影を楽しみました。
251029-3_01
(写真はクリックで大きく表示されます)
_____________________________________
おわりに
 事前準備資料や当日の丁寧なご説明をいただいた山下様、そして企画・運営にご尽力くださった赤對様に深く感謝申し上げます。秋晴れの中、歴史と文化に触れた充実した一日となりました。 (文/永井)